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Q.メンバーと上手くやっていけない…

A.「なかよし」意識から「戦友」意識に。活動を通して「組織」の意識と「一緒につくる」という実感を共有しよう

チームにいると常に悩まされるのが人間関係。特に役職を持ったメンバーとの軋轢が生じてしまうのは、どこのチームでも経験があるのではないでしょうか。

友達感覚で仲良くやろうとしてしまうと、「好み」が左右され、チームとして動き辛くなる事がよくあります。なぜなら「友達」は「グループ」であり好みで左右される。「チーム」としては成立していないからです。逆に考えれば、「チーム」が成立していても仲良しになれるとは限りません。まずは、「チーム」の一員として「戦友」としての関係を目指しましょう。

グループとチームの違い

グループとは、一部の共通する個人が集まった集団で、お互いにフラットな関係です。一方、チームとは、共通した目的や目標を達成するために共に行動する集団で、多くの場合は、規律や役割分担があります。個々の意志はもちろん尊重しつつ、個とは別の組織の意志も個々が理解する必要があります。

まずは全体像を把握して「組織」を意識させること

チームに入ったらまず伝えたい事は、チームの全体像です。全体像がわかると自分がその中のどこに位置していて、誰と一緒に居るか、誰を頼ったら良いのか、などがわかりやすくなり安心感が得られます。その上でチーム全体の方向性などを知ることで、チーム内共通の善悪、どこへ向かえば良いのかといった基準や動きも把握する事が出来て、メンバーとしては単に言われた事をするよりも個々のチカラを発揮しやすくなります。

マーチングやカラーガードの世界では、このような組織づくりを意識しているチームは意外と少ないようですが、会社や組合など組織と呼ばれるところでは、目的などは違っても大事な点や構図、いくつかのメソッドは確立されています。もちろんそのまま実行してもチームに合うわけではありませんので、基本を知ったうえで各チームに合わせた形で組織づくりをしていく必要はあります。

体系面は血流型、メンタル面は逆ピラミッド型

チームづくり、組織づくりには、必ず組織図があります。役割や責任の所在や個々の立ち位置、全体像がわかります。さらに、なにかトラブルがあったときにどこが問題になっているのか、どうしたら改善するかなどの現状と対策が取れやすくなります。

体系面としては血流型を推奨します。

中心メンバーとの距離やその間に誰がいるのか、外部協力者やスポンサー、オーディエンスといった、チームに関わる全体像がわかります。

メンタルは面としては逆ピラミッド型が良いと思います。

そのためには、組織外からの視点が欠かせません。どうしても内部だけでは見落としがちな点や指摘しきれない点は出てきます。そこを外部視点で指摘することで組織の底上げが図れます。人数が少なくても出来るだけ内部から離れて客観視出来る人材を置いておくのもひとつの戦略かと思います。

一緒につくるとは

また、「一緒に」という言葉はチーム内でよく使われますが、どういう意味なのでしょう。

実際の所、メンバーはそれぞれに参加している動機ややる気のポイント、目的や狙い、目標は違うものです。そんな中、「一緒」とはどの部分で、どうしたらチームとして一緒につくれるのか考える必要があります。

私は、個々に持っているあらゆる想いはそのままで良いと思います。ただ、それとは別にチームの意識を理解しそれに合わせる事が必要だと思います。一緒とは個々の領域ではなくチーム領域において同じ目線に立つということだと思います。

これを理解できていないと、チーム領域の話を個々の領域で聞くことになり、理解力や日々の常識がズレてチームとして成り立たなくなります。

これを身につけるには、実践の中で身につけていくしかありません。どれだけ知識情報を持っていても実際に複数の人たちと話をしていくと使い物になりません。身についていない人はまず混乱したり脱線します。ファシリテーターの存在がいれば、その都度気付かせてくれたり軌道修正してくれますのでとても良い環境で話ができると思います。