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ナッジ(nudge)って何?

ナッジ(nudge)とは、「そっと後押しする」意味で、より良い選択を自発的に取れるように手助けをする手法で、環境デザインでは多く目にする事ができます。ただ、あくまで自発的に取れるように手助けをするためのデザインなので、意識しないと見つけられないかもしれません。

例えば、「ノーマスク禁止」と表記されるよりも「マスク着用のご協力をお願いします」「マスクは新しいエチケット」などのように強制される言葉よりも違った表現をする事で、反発心よりも理想を持たせる気持ちで相手に伝えることができます。

日本では比較的に馴染みがある表現

海外では、禁止や強制したい事柄に表現する強い印象の言葉が事が多く見かけますが、日本は昔からフワッとした表現が多い印象ですね。

例えば、このような表記は見たことはないでしょうか。

こちらは、男性のみなさんなら見慣れていますね。

このような表記も目にした人も多いのではないでしょうか。

このように私たちが生活するあらゆる場面には、無意識のうちに上手いこと誘導しているデザインアイテムが多く存在しています。

この考え方は、カラーガードやマーチングバンドなどの組織の中においても活用する事が出来ます。主には、教育面や戦略を立てる場面で役立てられそうです。

教育面

まず考えられそうなのは、日頃の練習などメンバーと直接接する機会の時ですね。特に未成年のメンバーを預かっている団体の場合は、単にショーを作るだけではなく、活動を通して人としての成長を手助けする役目が団体にはあります。そこでどのような接し方をするかで一人ひとりの人格形成が変わる事は、既にご承知の通りです。

指示命令する事も少なくはないかとは思いますが、特にオフシーズンの時にどれだけ自発性を高めるかで忙しくなるオンシーズン時に効率的で有意義な時間になるかどうかが決まります。

戦略を立てる場面

見落としがちなのが中心メンバーの間で話し合う場面です。ここでは、よりリアルで激しい議論も日常的に出てくるかとは思いますが、その際に見落としてはいけないのがナッジも含めた希望的で現実的な視点です。否定的な言葉もリスクマネジメントの観点から大事ではありますが、それはあくまで希望的ビジョンの上にあってこそで、単に否定しているだけでは団体のためにはなりません。

練習や話し合いが加熱していくとどうしても強い口調や余計な言葉が出てしまったり、気持ちが引いて協力体制が崩れるような事態もあろうかと思います。このようになる事自体は大きな問題ではないのですが、ここが、チーム力が試されるポイントになりますので、強いチーム、温かいチーム、崩れないチームを築くためにナッジ理論も応用しながら取り組んでいただきたいと思います。